新潟の春の山野草スポットを早々と紹介する、弥彦山の続編。
なんだかんだで私、五十郎が最も多く山野草に出会いに行っている山なので、ネタはたくさんあるのでアル。
県内随一の弥彦山・続編
弥彦山には複数の登山ルートがある。登山に慣れたら、人気の表参道ルートのほかもぜひ楽しんでほしい。
八枚沢ルート ~花好きの方におすすめ~
八枚沢ルートは、表参道ルートに比べると人が少なく、静かにたっぷり自然を楽しめる。駐車場に車を止めて、すぐに登山コースに入る。 上は、我が家の長男と登った2014年4月13日の写真。 登山口だ。
小さな滝があり、下山後に足を冷やすと気持ちいい。
以下、2014年4月13日の写真である。
白い雪割草(オオミスミソウ)。積もった雪を割って花を開くから雪割草と呼ぶ、というのが通説だが、そうした花に出会ったことなし。咲いた後に冬型の気圧配置になって積雪、というパターンはあったけど。
慣れないとキクザキイチゲと間違う人もいるようだが、雪割草とは葉っぱの形が違うので一目瞭然。
キクザキイチゲはギザギザで、つまり菊のような葉っぱ。雪割草は葉が3枚で三角(つまり、ミスミ)に分かれている。雪割草は常緑なので、花が散った後の夏でも見かけることができる。
八枚沢コースは雪割草が多いコース。表参道よりたくさん見ることができる。
雪割草とカタクリの共演(ついでに息子も)なんて写真も、当たり前のように撮れるので、写真好きな方はぜひ。
見晴らしのよさもポイント。向こうに見えているのは国上山、右手は日本海。国上山との縦走も楽しめる。
八枚沢登山口の時点である程度の標高があるので、山頂まではあっという間。広大な越後平野を見渡すことができる。田んぼがいっぱい。さすが、米産出額、水稲収穫量、水稲作付面積で日本一の穀倉地帯・新潟県である。
今でこそこれだけの穀倉地帯になっている新潟だが、実はつい最近まで低湿地帯で治水には非常に苦労した新潟。日本最長河川の信濃川下流に位置するので、水害の歴史は語りつくせないものがある。その辺のところ、水問題を研究されている実はスペシャリストの天皇陛下にも、ぜひ、弥彦山に登って実感していただきたいなぁ。大河津分水のプロジェクト・ストーリーとか。 その辺の話は、また改めて記そう。
では下山。
帰りは別ルート・・・だったかな?
いまいち記憶が定かでないが、帰りは雨乞尾根だったような。いや、妻戸尾根かな? どちらか分からず、失礼。
カタクリと雪割草の盛大な共演だ。みんな、一生懸命に生きているね。
翌年も、八枚沢。
表参道ルートとは一味違った八枚沢ルートに、山野草の野生の姿を感じ取った私。楽しかったので、翌年も登りに行った。息子と一緒で楽しかったという要因もあったと思うが、この年は単独行動。ついてきてくれなかったんでね。ちぇ。
以下、2015年4月12日撮影の写真。
木陰でひっそり咲く雪割草。こんな姿が、雪割草らしいと感じる。
春に咲く山野草は、他の草花・樹木が生い茂って日光を遮られる前に、いち早く花を開花させて種子を散布し、子供を増やして生き残るという作戦を展開している。かわいいふりして、したたかな作戦に出ているのだ。
小さな花なのに、力強さ、生命力、元気や勇気を感じますねー。
さらに翌年も八枚沢、出産シーンを見ちゃった
翌年2016年の4月9日、すっかり八枚沢ルートが気に入ったのでまた足を運んだ。
雪割草もカタクリも、もはや見飽きたもんねー、と生意気な姿勢で足を運んだ私。
ギフチョウを発見。
こうして擬態しているようだが、いつもひらひら飛び回っているチョウチョである。擬態の意味、あるのかなー。
おや、何やらもぞもぞしているギフチョウがいるなぁ。
コシノカンアオイにとまっているぞ、もしやこれは?
じっと観察していたら飛び立っていった。葉っぱに何かあるね。
裏返してみると、ギフチョウの卵。出産シーンを目撃したのだ。おー、レア体験だ。
ギフチョウはカンアオイの葉に産卵することで知られている。幼虫がすぐに好物の葉を食べられるという仕組み。すぐに自分の力で生きていく、というわけだ。
さて、山野草。2回3回と同じ場所に足を運んでいると、マイナーな花も知りたくなる。これは、キバナノアマナ。
あまり多くは咲いていないので、この木を目印に探すべし。
おまけ 翌週もココにいた私
一週間で、出会う花がガラリと変わる春の弥彦山。だから、山野草は面白い。翌週もまた、八枚沢ルートを登った私。2016年4月16日撮影の花たち。
フデリンドウ。仲良く2輪でこんにちは。
こんなヤツも。
シュンランだ。キノコに寄生して生きるギンリョウソウに、雰囲気が似ているなぁ。どんな生態だろう? 調べてみよーっと。