新時代おっさんずライフ

いつの間にか15kg減量に成功 50代おやじ流の適当ダイエット体験記

 いや、そもそもダイエットが目的ではなかったのに、みるみるやせました、という体験談を記しておこう。忘れてしまう前に。

目的は?

 元気いっぱい54歳の私、五十郎は現在、ジョギングや筋トレに日々励んでいるトレーニーである。アラフィフで「動けるカラダ」を目指し、結果的に約15キロ減に成功した、ゆる&てきとーダイエッターでもある。

 ダイエットの英語の意味を調べると、 食事法としての意味合いを持つ言葉で、 痩せることと同義的に使われる日本語とはニュアンスが異なる。私の場合、英語の概念に近いダイエッターだった。

 そう、もともと痩せることが目的ではなかった。デスクワークが多かったあの頃、確か2015年頃だったと思う。重くてだるい体を変えたいと思い、いろいろ取り組んだ結果として痩せた、というのがホントのところ。だから、ことさら苦行を自分に強いることはなく、ゆるゆる楽々痩せた、というのが実感。1年で体重80㎏から65㎏ほどに減量成功。あまりの痩せっぷりに会社では、五十郎がん疑惑が飛び交っていたという。そんな噂、当時はまったく気づかなったけど。

では、私が何をやったかというと…。

運動に関して

 とにかく体を動かした。欠かさなかったのが、有酸素運動。少なくとも三日に一回、時間があるときは毎日、新潟市公営の体育館に足を運んでジョギングを続けた。天気のいい週末は、やすらぎ提(新潟市中央区)でランである。

 平日の体育館通いは仕事をひと段落させた夕方に行くわけだが、腹が減る時間帯でもある。食事をすると走りづらくなるので、空腹でランニング。空腹すぎるとすぐに走る気がなくなるのだが、そんな時の強い味方が明治のスポーツ飲料「VAAM」だ。走っている途中、くじけそうになった時にこれをひと口ふた口飲むだけで、元気が回復する優れもの。愛飲している他のランナーも多く見かける、定番の飲料だと思う。液体のドリンクタイプイだと1回のランニングで飲みきれない私は、小分けにして溶かして作れるパウダータイプを愛用している。買うなら大量買いがおすすめ。走ろうと思ったときにないとトーンダウンするし、どの道、買うことになるのだから。

 市民マラソン大会に出るようになり、やがて筋トレも勉強するように。

 まず、走る前にスクワット。大きい筋肉を刺激して成長ホルモンの分泌状態を促し、ランニングで脂肪燃焼効果を狙うというやり方を愚直に実行。

 それは今も続けている。スクワットや筋トレをやった後の方が、ランニングは絶対に気持ちいい。これは単純に自分の経験則としていえることだ。

  同時に食生活の改革にも取り組んだのが、痩せ効果をもたらす上で大きかったと思う。

食生活は?

 人間の体は食べ物でできている以上、食事は体づくりに直結する。

 まず糖質を減らした。ご飯や麺類などの炭水化物をそれまでの半分くらいに抑え、イモやレンコンなどの隠れ糖質にも注意。極力タンパク質を摂るようにした。

 和食文化で育ったので肉食文化が根付いておらず、あまり肉料理にどん欲になれない私。タンパク源はもっぱら卵と豆。特にゆで卵は1日2,3個は確実に食べていた。

 それでもタンパク質が足りないと思い、プロテインも試しはしたが、なにせ値段が高い。体育館に通う常連さんたちは、みな、ゴクゴク飲んでいるが、「お金持ちだなぁ」と思う。ほかの出費を削っているのかなぁ。

 冷静に考えて、ムキムキマッチョになりたいわけではなかったので(家族に「キモイ」言われるし)、プロテインはあっさりやめ。「動けるカラダを手に入れる」という目的意識を再確認しながら、年齢の割には動ける「細マッチョ路線」を目指すうち、1年ほどでゆっくり15キロほど減量に成功。現在は身長169センチ、体重は65キロ前後である。

 夕食時間は、前職在職時は帰りが遅くなるのは仕方なしと割り切っていたので、遅い時間でもやむなしとした。食べ過ぎない、炭水化物を摂り過ぎないことに注意して。「食べない」ことで元気が出なかったら本末転倒だから、遅い時間でも食べるようにした。酒も我慢せずに飲んだ。そんな風に、厳しく自制しすぎないのが続けるコツだと思う。

トレーニングはいいことだらけ?

 トレーニングがもらたす効果は、多岐にわたる。

●ヘルニア持ち、腰痛持ちだったが、ほぼなくなった。運動が身に染みついたおかげである。例えば、物を拾うなどでしゃがむ時は、スクワットのチャンス。腰を曲げずに尻を落とすべし。このように日々の生活を筋トレ的な挙動で行うため、ぎっくり腰もサヨウナラ。足腰が丈夫になった。

●風邪をひかなくなった。「ひきかけかな?」と思っても、寝込むことなくいつの間にか治るようになった。ウイルスに簡単に負けない体ができたのだと思う。

●ポジティブシンキングに。体を動かすと思考が前向きになり、アイデアもわきやすくなる。40分程度の有酸素運動は脳にいい影響をもたらすというエビデンスもあるらしい。企業も会議などでも、試してみるべきだ。筋トレ会議とか、ジョギングミーティングとか、やってみるといいと思う。

そんなことを、 ノーベル賞決定機関「カロリンスカ研究所」 の研究者が記した本がある。読みやすく、内容も充実しているおすすめの書である。

何がそんなに楽しい?

 人間は〝大きな変化〟を恐れる一方、〝小さな変化〟は楽しむ生き物である。これは仕事でも日々の生活でも共通して言えることで、例えば「転職」のような大きな変化は勇気がいるが、「通勤ルートをあえて変える」などの小さな変化は楽しいもの。

 同じように、自分の体が良い方向へと「小さな変化」を遂げるのは単純に面白かった。50歳を過ぎても変われる自分に、驚きと喜びを感じた。私の場合、痩せるとか筋肉がつくとか以前に、これが楽しかったので続いたのである。

 人間、50歳にもなれば人生はほぼ固まったようなものだと思っていたが、全然、変われるものですなぁ。

 ライザップに始まり、NHKのテレビ「筋肉体操」のヒットなど、いま空前の筋トレブームである。これは、時代の変化に『対応するべし』という深層心理が影響し、筋トレやダイエットに人々が挑戦しているのだと、私は思う。

 なにかと変化が激しい現代だからこそ、「変われる自分」を開拓することを強くおススメします。筋トレに限らずに。