サクラの開花がニュースになるなか、テレビなどで最近、よく目にするようになった花がある。ネモフィラ。
ムラサキ科ネモフィラ属に分類される植物、だそうだ。
見ていると、道草好き、雑草マニアの私としてはどうもこちらの野草を思い出してしまう。
オオイヌノフグリ。オオバコ科クワガタソウ属。全然、違う花なんだけどね。
ちっちゃな花で、春になると道端でいち早く花を咲かせ始めるかわいいフラワー。ですが、ネーミングが・・・
「フグリ」とは陰嚢のことで、実の形が犬の陰嚢に似ていることに由来するネーミングとか。オオイヌノフグリとはつまり、「ワンコのキャンタマのでっかい方」と言っているわけなのだ。オイオイ。
で、テレビなんかでネモフィラを映して「カワイー」とか言ってるのを見ると、「イヌノフグリも、いかがっスか」と呟いてしまう、ヘンタイな私なのである。
さて、みちくさ、雑草には、こんなムチャなネーミングが結構あってラブリーなのである。昔は性に対して、人生や命に対して大らかだったことを思わせて、とても面白い。今の時代なら、「卑猥だ」「動物虐待だ」とか、「性差別ハンタイ!」「いやーん、エッチ」などと騒がれそうな類のものがたくさんある。
逆に考えれば現代社会は、ちょっとした問題発言がたちまち情報社会の餌食になって、即座に責任追及や辞職・辞任に追い込まれたりと、ずいぶん窮屈になっているようにも思う。問題があぶり出されるのは良いことだけど、私のような変わり者が生きづらくなる、息苦しい世の中にならないといいな。