今日は、気になっていたタカギの長時間発酵バタールを買いに行こう。御堂筋界隈をブラ散歩。
そもそも「御堂筋」とは、北御堂(浄土真宗本願寺派 本願寺津村別院)と南御堂(真宗大谷派難波別院)があるが故の地名とか。まず南の方へぶらり。
南御堂の門前に建つ、元祖・ブラ散歩の巨人、日本中を旅して巡った芭蕉終焉の地を伝える記念碑。「おくのほそ道」で歩き回るうち、次第に宇宙を感じるようになっていった芭蕉。尊敬してます。
道路に挟まれた緑地帯にあるが、もともとの道路の幅がここまでだったが、設置後に御堂筋は拡幅されたため、このような事態に。でもなぜ、新しい歩道に移さなかったのだろう。
南御堂。商業施設と山門の役割を兼ね備えたビルの下にある、この参道は、課税対象か非課税かを大阪市と争った場所。文化発信や憩いの場の提供などして、公共性をどんどん高めてくれたなら、非課税に賛成である。
敷地内に庭園があった。「獅子吼園」と名付けられ、様々な石が配置されている。
記念碑や彫刻などがさまざまに設置され、カオス状態だが、最初はきちんとデザインされた庭園だったのではなかろうか。
獅子が吼えているようにも見える右手の奇岩が、庭園名の由来かな?
南御堂の門前にあった花屋仁左衛門宅で人生を終えた芭蕉。園内の句碑には、「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」と刻まれている。日本中を旅して巡った元祖・ブラ散歩の巨人、芭蕉の最後の句である。さすがですなぁ。病んで体の自由が効かなくなったからこそ、心は時空を超えたブラ散歩へと解き放たれた、そんな心象風景を感じる句。歴史と地形の町歩きも、かくありたいものですね。
南御堂の裏手にある坐間神社。一帯は、その昔は渡辺村といい、全国の渡辺さんの発祥地、「渡辺」の姓はここが最初の地だったとか。
新潟県三条市には五十嵐さんの発祥地があって、年に一回、全国の五十嵐さんの有志の皆さんが温泉旅館に集まって、会合を開くと聞いたことがある。渡辺さんも会合とか、あるんかな?
さらに、上方落語の発祥地でもあるとのこと。御堂の歴史の古さを裏づける、数々の記念碑だ。
陶器神社という珍しい社もあり、見どころ盛りだくさん。
渡部さん発祥地の地名を残そうと、神社の住所に渡辺が付く。隣接する建物等は、Googleマップでは渡辺がついていないが、渡辺が付く住所は坐間神社だけなのかな?
さらに、北御堂へ。
境内にはミニミュージアムが併設されている。
古代の風景を再現したジオラマ展示は、歴史好き、地形好きにはたまらない。大阪城築城よりずっと前にあった、ここ一体の様子を再現している。海に囲まれてます。舌状台地というヤツか。ここの地形と地理的な優位性、利便性に目をつけた秀吉が大阪城を築き、街づくりの土木工事を重ねていったのが、今の大阪の始まり。
さらに、大阪瓦斯ビルヂング、通称「大阪ガスビル」「ガスビル」のカド丸建築を眺めながら、タカギ方面へ。
国の登録有形文化財である。レストランがあるのだが、一度、味わってみたいなぁ。
御霊神社へ。
高麗橋通りのゆるいクランク。アメリカ村から続く横堀川の埋め立て跡だなぁ、土木遺産の匂いがするぞぉ。
お、これは橋の痕跡に違いない!
欄干がオブジェ化されていた。
さりげなくこんなものも。大阪市章が入った「水圧計」、現役ではないと思うが・・・。撤去する予算がなかったのか?意図的に残したのか?土木遺産のひとつだね。
さあ、ようやく「ブランジェリータカギ」に到着。
バタール アンシェンヌ310円を購入。
長時間低温発酵で、長時間とは3日間とのこと。前回、私が訪ねたことを覚えてくれていた様子。嬉しいなぁ。店員さんのちょっとした気遣いだけど、ネットの買い物が当たり前になっている昨今、こうした気持ちのやり取りこそ買い物の魅力、楽しさ。また来ようと思える。ファンになっちゃいます。
16時くらいに行ったのだけど、ほとんど売れていた。売り切れ次第、閉店。食品ロスを出さない、作り過ぎない、つまり働き過ぎない営み。好感が持てます。
全国の、世界の送水口マニアの皆さん、お待たせしました。こちら、高麗橋野村ビルの送水口です。
といっても、送水口に詳しくないのでとりあえず掲載だけ。レトロでおしゃれなデザインだなぁ。三角のAとは何を表しているのだろう?
人気パン屋をはしご散歩。
本町のBoulangerie&Cafe gout(ブーランジュリー&カフェ グゥ) へ。
バタール310円を買ってタカギと食べ比べしようか迷ったけど、「ライ麦」に惹かれてカンパーニュバケット330円を購入。もうひとつ、多分、季節メニューの渋皮甘栗のリュスティック210円も。
飲食スペースがあり、店内には数組の女性客が。20時までの営業というのも利用しやすそう。
さて、帰宅後は早速、タカギのバタール アンシェンヌを計測。乾燥で水分が抜けて、重さに影響が出ないうちにっと。
長さは約34㎝。
閉じた成形跡が分からない。裏面、美しいなあ。
重さは285グラムだった。